現地メモ2。 

 東京のスーパーやコンビニで買い占めが起こっていると聞くと、脱力する。被災地周辺の店は、少ない商品ながら営業していて、ぼくが見聞きした限り、妙な買い占めなんて起こっていない。首都圏に住む人は、自分のことしか考えていないのか。

 久慈市内のスーパーで、被災地に届ける食料やカイロを買うと、レジのおばちゃんは「これも持ってって」と、新品のタオルを何枚かサービスしてくれた。被災地周辺の人々は、このような分かち合いの精神をもっている。

 久慈市のホテルの人は、開いているガソリンスタンドの情報を親切に教えてくれた。そして、部屋の暖房が使えないというだけで、通常の宿泊料金を大幅に割り引いて、お客さんに提供している。

 宮古市の高台にあるホテルは、被害をまぬがれて営業できるにも関わらず、無料でホテル全体を被災者のために開放し、床で雑魚寝する被災者に客室の布団などを貸し出していた。

 宮古市街にあるホテルは、このような状況にも関わらず応対がとても親切で、物腰が柔らかい。同じく宮古市街の小さな食堂で、カツ丼を注文すると、おばちゃんが味噌汁をサービスしてくれた。殺伐としているのは、むしろ被災地から遠く離れた人々で、大きな被害を被っている地域の人々は、他者に対してとても誠実に生きている。

 被災を免れた都市部では、この機に乗じてガソリンを異常な高値で売っているスタンドなどがあり、消費者センターに苦情が来ているニュースを聞いたが、ぼくにはとても信じられない。