変わらないナムチェバザール。 

4月1日

 モンジョのホテルミニチベットを早朝に出発した。すぐにチェックポストがあり、手続きを済ませた。モンジョを出てすぐのところにあるチェックポイントは、サガルマータ国立公園の入口にもなっているので、毎回必ず手続きをする必要があるのだが、今年は他の場所にもいくつか検問が設けられていて、少々面倒だった。

 チェックポストから少し登ると、エベレストが見える丘に到着。スニッカーズを食べて、再びナムチェへと歩き始めた。今年はなんだか妙にお腹が減る。食欲があるのはいいことだが、食べてもすぐにお腹が減るのは、困ったものだ。

 ナムチェには午前中に到着した。例年通り、カラパタールロッジにチェックイン。またも人数オーバーで満室となり、ぼくはガイドと一緒に近くのロッジに移った。部屋はどこもほとんど変わらない。簡素なベッドとマットレスが置いてあるだけである。

 ぼくは毎回の定宿にしているパノラマロッジに遊びに行き、シャワーを浴びたり、ネットに繋がせてもらったりしながら、午後の時間を過ごした。

 夜、夕食の後に、負傷兵グループの一人がお誕生日ということで、シェルパの手作りケーキがふるまわれた。ベースキャンプで食べるケーキはぱさぱさだが、ここはナムチェである。スポンジが湿っていて美味しかった。

 誕生日を迎えた彼は、奥さんと子ども二人を連れてきている。彼自身はエベレストを目指すわけだが、子ども二人と奥さんはベースキャンプまで。彼のように家族や奥さんや友人などを連れてくる人が多いので、今年のHIMEX隊は、やたらと大所帯なのである。

 日本のクライマーは、決してベースキャンプに家族を連れてきたりはしない。命懸けの登山に素人が顔を出すな、といったところだろうか。外国人は、そのあたりは非常にカジュアルで面白い。家族連れで8000メートル峰の遠征に出かけてしまう、そんな肩の力が抜けた日本人クライマーがそろそろ出てきてもいいのではないか。