ローツェの頂へ。 

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5月11日

 今晩深夜、ローツェ頂上へ向かってBCを発つことになった。スケジュールは以下。

5月11日:深夜2時(日付が変わって12日)BC出発
5月12日:BC(5200m)→アイスフォール・ウエスタンクウム→C2(6400m)
5月13日:C2(6400m)レスト
5月14日:C2(6400m)→C3(7300m)
5月15日:C3(7300m)→C4(8000m)
5月16日:C4(8000m)→頂上(8516m)→C2(6400m)
5月17日:C2→BC

 16日の窓はごくごく小さいことが予想されるため、エベレストチームは待機。経験のあるローツェおよびヌプツェチームのみ、頂上を目指してBCを発つ。

 このブログでの報告は、17日になるだろう。16日にC2で衛星電話が使えればいいのだが、おそらく今回のメンバーは、誰も衛星携帯電話を持っていない。なので、報告は17日になる可能性が高い。

 今朝8時半頃、世界最強の素人、デイビッドがC2からBCに戻ってきた(彼が登頂し、ナイトの称号をもらうに至った経緯は、昨日の日記『ついに登頂への窓が開いた。』を参照のこと)。

 痩せて帰ってきたデイビッドを見て、泣きそうになった。バルコニーから上も膝くらいまで雪があって、大変だった、と。サウスコル、バルコニー、南峰、ヒラリーステップ、そして世界一の頂。宇宙の端が見える異世界。自分の息づかいと、アイゼンが氷に刺さる音しか聞こえない地表。人間がいてはいけない場所。生を拒む稜線。雲海よりもはるか上に立つ自分。どこまでも続くチベット高原。二年前の登頂日を思い出す。デイビッドはあそこにシェルパと共に行って、ここベースキャンプに帰って来た。

 今度はぼくの番だ。

 8848mの頂を8516mの頂から望む。エベレストへと続く稜線を目でたどる。ローツェフェイスをてっぺんまで登り切る。ヒマラヤを知るためにひたすら歩き続けてきた、この三年間の旅の集大成となる。

 では、頂上へ。

 いってきます。

*写真は、ロブチェピークから見たエベレスト山塊。