『ヒマラヤのドンキホーテ―ネパール人になった日本人・宮原巍の挑戦』根深 誠 

  • 『ヒマラヤのドンキホーテ―ネパール人になった日本人・宮原巍の挑戦』
  • 根深 誠
  • 中央公論新社


三年あまりにおよぶホテル建設工事の延べ人数は約二十万人。建設資材はカトマンズから陸路、人力で運搬した。カトマンズ盆地を出たところからホテル建設地まで、ポーターの人たちは十四日かけて資材を背負って歩いた。ちょうど日本のアルプスの山を七つか八つ越えて最後に富士山に登るような行程である。


カトマンズで宮原さんとお会いした。そのドンキホーテぶりは健在で、今度はポカラに新しいホテルを建てるのだという。もう80歳だというのに、本当にすさまじいエネルギーである。昔はジリ~ルクラ~ナムチェどころか、カトマンズ~ジリ~ルクラ~ナムチェ、とポーターが歩いていたのだと思うと気が遠くなる。