『マナスル登頂記』槇 有恒(編) 

  • 『マナスル登頂記』
  • 槇 有恒(編)
  • 毎日新聞社


日本の登山家が数年間夢に描いてきた「マナスル」、サマの住民は「カンブンゲン」とあがめ、彼らの生計はこのカンブンゲンの神様に支配され、朝な夕な聖なる山を拝んで農作の豊かなことをを祈り続けてきた。また、ラマのゴムパ(僧院)が雪崩につぶされたといっては、日本の登山隊がその神聖をおかしたからだと登山隊を阻止したこともあった。土民にはネパール政府よりもカンブンゲンのほうが霊験あらたかだったのである。そのカンブンゲンの頂は、いま私の十数メートル先に立っている。


土民という言い方はひどいが、さてどんな人々が暮らしているのか気になる。マナスル、楽しみな山だ。