『マナスル西壁 鉄の時代のヒマラヤ』高橋 照 

  • 『マナスル西壁 鉄の時代のヒマラヤ』
  • 高橋 照
  • 文藝春秋


ある日の一流スポーツ新聞に、マナスル西壁隊は東京都下に搬入される梅干を大量に買占め、相場の最も高い時期に売りに出し、いわゆる「梅干相場」をやり、遠征資金を五十万円捻出したという、悪意に満ちた記事が大きな見出しで掲載されていた。恐らく、記事がないので誰かの言った中傷を面白おかしく書いたものであろう。しかも、そのために東京の梅干の相場が暴騰し、庶民の台所をおびやかしたそうである。東京の梅干相場を動かす程の資金がもし私達にあったとしたら、私達は恐らく、エベレスト登山ぐらいの規模の隊を、二つや三つは出せる筈である。


梅干し、それは魔法の食べ物である。腹を治すため、ぼくも今、梅干し食べてます。それにしても、こんな記事が出る時代があったんですね。記者さんも暇なのかな。