街角!ハンサムさん!!梅 佳代

街角の奇跡を瞬時に捕らえる写真家・梅佳代が街の風景に溶け込みきれないハンサムさんをカメラで捕獲

新春第一弾のハンサムさんは、東銀座の喫茶店「YOU」でバイトしている、三浦春馬似の土橋拳(どばし・けん)くん。「相手の目をじっと見つめる」という危険な癖を持つ拳くんの視線ビームに胸を貫かれ悶絶するアラサー女子たちの様子をお楽しみください。

第6回:喫茶店の三浦春馬、土橋くん(東銀座)

ハンサムさん

  • 名前:土橋拳
  • 年齢:20歳
  • 身長:174cm
  • 出身:静岡
  • 職業:フリーター
  • 好きな有名人:田中麗奈
  • 好きなお笑い芸人:さまぁ〜ず
  • ペット:犬(ボス)、猫(ミー)
  • 好きな漫画:ハンターハンター
  • 一番目に好きな色:赤色
  • 二番目に好きな色:黄色
  • 三番目に好きな色:緑色
  • バレンタインデーのチョコの最高数:10個
  • 現在彼女はいるか:いない

Q&A

東銀座の喫茶店「YOU」にて
〜フランスから一時帰国中の梅さんのお友達、栄子さんも急遽参加し、女4人でハンサムを囲みながら〜
(以下、土=土橋くん梅=梅佳代さん、栄=栄子さん、
田=編集・田中、T=編集T)
“喫茶店の三浦春馬”の危険な視線
  • 梅:この制服似合うよね。世界一似合うんじゃない?
  • 土:……(ニコッと笑う)。
  • T:先日この喫茶店に来た時に土橋くんを発見したんですよ。私みたいに声をかけるお客さん、結構いるんじゃないですか?
  • 土:いえ、全然いないです。バイト始めたの、5日前からなので。
  • 一同:えええ〜〜!?
  • T:えっ!? じゃあ、先日私がここでお声がけした時は……。
  • 土:2日目でした。
  • 梅:ヤバイ! 2日目でスカウトされるなんて、シンデレラストーリーじゃない?
  • T:この取材を受けてシンデレラになれるのかは微妙ですけどね(笑)。
  • 梅:びっくりした? 東京ってこういうところか、と思った? ホストの勧誘かと思った?
  • 土:いや、思わなかったです(笑)。
  • 梅:でも、こんな展開になるとは思わなかったやろ? 女4人に囲まれて。
  • 土:いえ……(じ〜っと梅さんの目を見つめる)。
  • 梅:……え?(土橋くんの目を見つめながら)
  • 土:……え?(梅さんの目を見つめながら)
  • 梅:もう、なんでもない! 見ないでっ!
  • T:私が最初に会った時も、注文の時にじっと目を見つめられたんですよ。緊張して、思わずお腹を下しましたよ。
  • 梅:なにそれ(笑)。でもたしかに、この視線にはそれだけの力があるよ。
  • 田:三浦春馬くんに似てるよね?
  • 梅:似てる! “喫茶店の三浦春馬”。
  • T:誰かに似てるって言われたことはあります?
  • 土:う〜ん、斎藤佑樹?
  • 一同:ああ! 似てる!
  • 梅:え〜すごいかっこいい! 私、斎藤佑樹くんのこと好きやってん。忘れてた(笑)。「誰を撮りたいですか?」って聞かれたら、「斎藤佑樹くんです」って一時言ってたの。でも、そういう取材は受けてないって言うから、諦めとってん。
  • 田:本当、似てるね。子犬顔だよね。
  • T:柴犬ね。
  • 梅:みんなが好きなね。いや〜かっこいい。本当によかった。ありがたや〜。
素朴な国際派ハンサム
  • 田:出身は?
  • 土:静岡県です。
  • T:いつ東京に出てきたんですか?
  • 土:今年の7月です。
  • 梅:出てきたて! 最高。最高だ。いい! このスレてない独特の感じは20歳なだけじゃなかったんだ。
  • 田:じゃ、高校を出たあと、しばらく地元に?
  • 土:いえ、高校を出てカナダに1年間留学してました。
  • 梅:え〜かっこいい! ねぇ、ワーラー(water)って言ってみて! お願いお願い!
  • 土:え〜恥ずかしいな。
  • 梅:じゃ、バナーナ(banana)でいいから!
  • T:どちらかというとバナーナの方が恥ずかしいですよ(笑)。
  • 土:じゃ、梅さんが言ってみてください。
  • 梅:え〜言えない言えない! バナナなんて、恐ろしくて言えない!
  • T:なんだ、このやりとり(笑)。では、留学から帰ってきて、なぜ東京に?
  • 土:留学して帰ってきた後、また海外に行きたいと思って、ここで働いてお金を貯めてるんです。
  • 一同:へ〜。
  • T:そもそもなんで留学しようと思ったんですか?
  • 土:高校の時にALT(外国人の英語教師)が「勉強のために交換日記してみない?」って。それからずっと交換日記を続けて仲良くなって……。
  • 梅:えっ!? ちょっと待って!? そんなことってある?
  • T:なかなかないですよね!?
  • 梅:え、その先生の名前は?
  • 土:シンディです。
  • 一同:シンディ……。
  • 土:え、英語の勉強のためですよ。
  • T:でも、普通先生から一人の生徒に対して言わないですよ! シンディは何歳だったんですか!?
  • 土:当時、23か24です。
  • 梅:若い。シンディは他の人ともやってたの?
  • 土:数人とやってました。
  • T:シンディ、やるな〜。
  • 梅:いいじゃん、シンディ。私もシンディの係になりたい!
  • T:“シンディの係”ってなんですか(笑)?
  • 梅:分からんけど。え〜日記はどんな内容だったの?
  • 土:え、普通に「今日は何があった」とか。
  • 梅:へ〜、その時から英語が得意だったの?
  • 土;いえ、得意ではないです。むしろそれまでは嫌いでした。でも、シンディのおかげで好きになりました。
  • 梅:ふ〜ん、シンディって美女?
  • 土:う〜ん、自分は好きでした。
  • 梅:えっ、ファンとかじゃなくて本当に好きだったの?
  • 土:……はい。
  • 梅:かわいい! いい話やね。
  • T:高校時代はシンディに夢中で他の子に目がいかなかったんじゃないですか?
  • 土:いや、そうでもないです。シンディ、すぐにいなくなっちゃったんで。
  • 梅:切ないね。シンディ、今頃何しとるやろうね。
  • 土:気になりますね。
  • T:こういう話にまったく照れないですね。動じないですよね。
  • 梅:やっぱり外国に行ったりしとるからかね。全然関係ないけど、土門拳って知ってる?
  • 土:誰ですか?
  • 田:有名な写真家の人。
  • 梅:もう死んどるけど。
  • 土:僕に似てるんですか?
  • 梅:ううん、こんなにかっこよくない。名前が似とるだけ。
ハンサムの恋は“韓流ドラマ”
  • 栄:留学中は彼女はいなかったんですか?
  • 土:いました。
  • 梅:え、なに、シンディみたいな名前?
  • 土:ジェイです。
  • 田:ジェイムス?
  • 土:いや、ジェイです。
  • T:ジェイムスだったら男じゃないですか。ここでいきなりゲイだったらびっくりですよ(笑)。
  • 梅:ジェイ……「Dear J」って歌、知ってる?
  • 土:いや、知らないです。
  • 梅:聞いた方がいいよ。板野友美さんの歌。
  • T:AKBとか興味ないですか?
  • 土:あんまりないです。
  • 梅:でも、「Dear J」は聞いた方がいいよ。
  • 田:ハンサムって意外にAKBに興味ないよね。この前の子も興味なかったよね。
  • T:たしかに。ところで、ジェイさんは何人なんですか?
  • 土:韓国人です。
  • 梅:韓国美人?
  • 土:いえ、美人じゃないです。そういうので付き合ったわけじゃないので。
  • 梅:え〜かっこいいじゃん! 外見だけで選んだんじゃないってことでしょ? いい!
  • T:どういうきっかけで付き合うことになったんですか?
  • 土:どちらからともなく……。
  • 梅:え、そんなことがこの世にあり得るの!?
  • 土:う〜ん、ちょっと複雑で……。
  • 梅:えっ! どんな複雑さを持っとるんやろ。
  • 土:複雑というか、この話、言っていいのか……。
  • 梅:え、重たい話やったらやめとく?
  • T:一応、聞いておきましょうか?
  • 梅:ちょっ、あんた、受け止めきれんかったらどうする?
  • 土:いや、そこまでじゃないです(笑)。
  • T:聞かないと、かえってすごいことを想像してしまいそうだから、ここは聞きましょう。
  • 田:うん、もう想像しちゃってるもん(笑)。
  • T:じゃ、どうぞ。
  • 梅:じゃ、どうぞって(笑)。じゃ、どうぞ。
  • 土:え〜と、ジェイとはお互いのホームステイ先が近かったので仲良くなったんですけど、ある夜、二人で散歩している時に、昔付き合ってた人が交通事故亡くなった話を聞いたんです。
  • 梅:やっぱり重い話やった……。
  • 田:ジェイさんも若いのに大変な経験したんだね。
  • 土:いや、ジェイは当時30歳です。
  • 一同:えええ〜〜!!!
  • 栄:いくつ離れてるの……?
  • T:拳くんは、たしか留学当時19歳ですよね? 19歳と30歳!
  • 土:はい。
  • 梅:あぁ〜なんかシンディとかジェイとか、30歳とか、頭が混乱する!
  • T:いや〜韓流ドラマ張りのエピソードですよね。梅さん、大丈夫ですか?
  • 梅:うん……大丈夫(呼吸を整えながら)。それで?
  • 土:ジェイは留学前にナースをやってたんですけど、ある日、彼氏が会社で企画が成功してその打ち上げの席に彼女を呼ぼうとしたんです。でもジェイは仕事が忙しくて電話を無視してたらしいんです。その打ち上げの帰りに、彼は交通事故で死んでしまったらしいんです。
  • 梅:え〜ヤダ〜悲しい……。
  • 土:「自分が行ってれば、彼が死ななかったかもしれない」と自分を責めているのを見て、助けたいというか、何かしてあげたくなって。韓国人は手紙をよく書くっていうのを聞いてたから、手紙のやりとりをはじめたんです。
  • T:お互い近所に住んでるのに、あえて手紙のやりとりを?
  • 土:はい。
  • 栄:へ〜面白いね!
  • 梅:交換日記とか手紙とか、そういうやりとりが好きなんやね。それで?
  • 土:しばらく続けてたんですけど、付き合った方がジェイのためになるのかなと思って、付き合いはじめました。
  • 梅:ジェイとね。
  • T:「ジェイ」って言いたいだけですよね(笑)。ところで、ジェイとは現在進行形ですか?
  • 土:いや、違います。
  • 梅:そうか。ジェイは今何しとるやろね。
  • 土:今でも連絡とってます。
  • T:今はお友達?
  • 土:はい。
  • 一同:ふ〜ん……。
ハンサムは川合俊一!?
  • 梅:最初っからそんな顔?
  • T:どういう質問ですか(笑)。
  • 梅:絶対おばさんとかに好かれるよ。友達のお母さんとかに人気あるでしょ?
  • 土:はい。
  • T:自ら「はい」って言ってる(笑)!
  • 田:いい子っぽい顔だよね。
  • 梅:うん、いい子っぽい。いい子だよね?
  • 土:いや、全然。
  • 梅:え! 不良?
  • 土:不良じゃないですけど……。
  • 梅:冷淡? 冷たい男?
  • 土:う〜ん、分かりません……。
  • 梅:拳くんが、物事に対してどこまでの気持ちがあるのか気になる。
  • 土:え? どういうことですか?
  • 梅:たとえば、川合俊一が……
  • 土:川合俊一って誰ですか?
  • 田:背の高い、バレーボールの選手。
  • 土:ああ。
  • 梅:川合俊一がテレビに出とる時、まったく心がないように見えるってことに気づいたのね。そこが面白いなって。だから好きやってんけど。
  • 田:それに似た感じが土橋くんにあるってこと(笑)?
  • 梅:いや、心がないとは思っとらんよ。ただ、まったく掴みどころがない。
  • T:あまりにもまっすぐ人の目を見て、ニッコリ笑うじゃないですか。それを自然にできるのが素晴らしい。そして末恐ろしい……。
  • 梅:私たちを殺そうとしとる。
  • 一同:(笑)。
  • 梅:でも、これから楽しみやね。楽しみやろ?
  • 土:楽しみです(笑)。
ハンサムの恋の行方
  • 梅:今、どんな気持ち? 俺はこんな知らない年増の女たちと何をしているんだろうって思っとるやろ? しかも勤務先で。
  • 田:他の店員さんたちから「何だよ、土橋!」って思われててもおかしくないよ。
  • 土:……大丈夫です(苦笑)。
  • T:ここのオムライスは卵に生クリームが入っていてまろやかでぷるっぷるなんですよ。皆で食べませんか? じゃ、土橋くんに持ってきてもらいましょう!
  • <拳くんがオムライスを持って登場>
  • オムライス
  • 一同:うわ〜ぷるぷる!
  • 梅:うん、美味しい!
  • 土:実は、僕の他にも、最近一人の女の子が採用されたんですけど、その子もバンクーバーに留学してたんですよ。
  • 梅:ちょっと、ちょっと、恋がはじまっちゃうじゃん! ライバルだね。
  • T:その子は何歳くらいなんですか?
  • 土:たぶん、同い年ぐらいです。
  • 梅:ちょうどいいよね。青春だよ。いいな〜その人。こんなかっこいい人と同じバイトやったら。
  • T:じゃ、最後の質問いきますか。
  • 梅:え!? 最後の質問って、あの例のやつ?
  • T:はい。では、いきますか。あの、毎回聞いてるんですけど、現在彼女はいますか?
  • 土:いないです
  • 一同:おお〜!
  • 田:久しぶりだね。うれしい!
  • 梅:いつもがっかりして帰るんだよね。うれしいね! ……でも、気が合う人がいるらしいけどね。
  • 一同:はぁ〜(溜め息をつきながらオムライスを食べる女4人)。
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おまけの写真
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編集後記

今回のハンサムさんは、過去最高のミステリアス・ハンサムでした。
20歳という年齢ながら、照れない、動揺しない、怖じ気づかない。まるで子犬顔のハンサム・サイボーグ。何を考えているのか、まったく分かりません。

その黒めがちな瞳から放たれる熱い光線(視線)は、確実に乙女心を焼き尽す。そのことを経験から学んでいるアラサー女子たちは、誰もまともに目を合わせようとしません。

そんな中、果敢に目を合わせようとする梅さん。さすが、ファインダー越しに数多の強者を見つめてきたプロのカメラマンです。固唾を飲んで皆が見守っていましたが、あともう一歩というところで、「チラ見」になってしまいました。

【ハンサムの顔を真っ直ぐ見れずにチラ見する梅さん。】

最後、にらめっこするようにじっと目を合わせることに成功しましたが、それでも、先に目を逸らしてしまった梅さんの負け。

取材終了後、女4人でこの新種のハンサムについて熱く語りました。
この青年はいつからサイボーグになったのか。シンディにジェイと、グローバルな階段を上ってきたからなのか。それとも、生まれならにしてハンサム・サイボーグなのか……。

1時間ほど議論を重ねましたが、結局答えは出ませんでした。そして、更なる調査が必要であるという結論に至りました。

ということで、土橋くんの「街角ハンサムさん!!」取材第2弾が行われます!(いつか)
乞うご期待!!

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プロフィール



梅 佳代

1981年石川県旧柳田村生まれ。日本写真映像専門学校卒業。キャノン写真新世紀で「男子」(2000年)「女子中学生」(2001年)がそれぞれ佳作を受賞。2007年、写真集 『うめめ』で第32回木村伊兵衛写真賞受賞。『UMEP』『じいちゃんさま』『男子』(いずれもリトルモア刊)他。最新写真集『UMEP』が絶賛発売中!

編集T

本企画における梅さんのお付き役。梅さんと同い年だが、壮年男性並みの低音ボイスとそれ以上に低いテンションの持ち主。しかし、ハンサムへの質問に対しては伝説の 芸能レポーター、故・梨元勝氏並みのがっつきを見せる。