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No.10 2010 Early Autumn



2010年7月22日発売
定価 1200円+税
ISBN 978-4-89815-297-3

目次

Column[1] 夜間飛行 藤谷 治 バラの冠
Column[2] 伝わらない言葉 金氏徹平 伝わらなさそのもの
Column[3] 眠りの国 トクマルシューゴ 虫の居どころ
Illustration:前田ひさえ
特集 トラベリング
 
石川直樹 山崎ナオコーラ 前田司郎
三人の作家とエベレスト街道 世界はここに
Photography:石川直樹
富士山につづき今度はエベレストの麓へ!
尖がった白い山々、薄くなる空気、シャクナゲの紅い花――
三人の文章によって隆起する世界のてっぺん。出色の登山記。

 
Dialogue
よしもとばなな×島袋道浩
人生の旅の中のまたもうひとつの旅
Photography:金村 修
「別の場所へ行きたい そこは平和だろうか?」
異国の地を舞台とする多くの小説を世に送りだしてきた作家と、
世界各地で、人の生き方やコミュニケーションそのものを作品として発表してきたアーティストが語り合う午後。

 
短編
安藤モモ子
ブタの中指
注目の映画監督が挑んだ初小説。
エルトン・ジョンの誕生日に仕事を辞めて三年、
茜は母が貯めていた結婚資金でひとり旅にでる――

 
Visual
はじめての外国
[1]歩く太陽 東野翠れん [2]パリん子ちゃん 川島小鳥
丸い瞳に一文字の眉、おかっぱ頭の女の子がたどる、
ウクライナからパリへとつづく長い旅路。
ちいさな旅の足あとを二人の写真家が追う。

 
長谷部千彩
SWINGIN’HONG KONG
目的のない二ヶ月の滞在。
むせかえるような空気を掻きわけるように、香港という街を毎日歩いた。
大人の女の紀行文。

 
OKI
サハリン、アリゾナ――砂漠の十字路
カラフト・アイヌの伝統弦楽器トンコリ奏者・OKIの旅。
サハリンの低い太陽と、インディアン自治区の砂漠の十字路がオーバーラップする。

 
小説は世界の彼方に 第10回 特別編 ニカラグア
管 啓次郎 選・訳/アルフォンソ・リンギス「マタガルパ」
内戦のさなかの中米ニカラグア、
山あいの町マタガルパに宿をとったアルフォンソ・リンギスの部屋のドアを、
深夜、叩く音がする……。
旅する哲学者リンギスによる、旅の哲学的エッセー。

 
Visual
地図 Illustration:佐藤紀子
作家のみなさんが訪れた世界中のポイントを一望できます。
連載 映画長話 最終回 法律より正しいこと
蓮實重彦/黒沢 清/青山真治
現代映画の極北にある、媚びることのない、過激に孤独な映画について――
最果タヒ きりとられた祝福
「南へ」「うたうたっていて逮捕される人」「夜は月」
連載 eri 夜の天秤[5]南国編
Special Story 星野 源 匂い
保育園の息子がつい口にしたローリエの葉でよみがえった、失踪した夫との大切な思い出。
Visual 佐藤紀子×前田ひさえ ○月×日 ○○にて
わたしからあなたへ、世界の観光地から投函されたポストカード。
連載 寺尾紗穂 南洋と私[3]Francisco Cruz Satoさん
「日本語を話せるお年寄りを探しているんですが」――
2004年のサイパンに、戦中の日本の歌のメロディが響く。
連載 高山なおみ 押し入れの虫干し
第5回 「紙のカーネーション」
料理家・高山なおみが、季節の合図で、記憶を旅する自伝的エッセー。
連載 秦 早穂子 シリーズ 影の部分 第10回
鞄の中身/ヴィエィユ・デュ・タンプルの薪
アネット・ヴァディム、ジーン・セバーグ、アンナ・カリーナ……みんな国際結婚だった。
鞄の中には、一年に一組ずつ買い揃えられたたくさんの豆雛。
小説 戌井昭人 松竹梅[4]居眠り転校生
夜の公園、アイスキャンディは恋の味。
日に焼けた眠り姫の出現に、へなへなになったのは、松竹梅の誰?
小説 長嶋 有 三十六号線 第三話 トンケシ
上野発の夜行列車降りたときからの記憶が時雄にはない。
母奈実子と、姉の祥子と、青函連絡船に乗り、気づいたら祖父母宅の玄関だった。
小説 いしいしんじ 雪 第9回
ケーニヒスベルク生まれのユダヤ人ダニエルは、
星座のように、路線図を見あげ、大陸の西方にかたまって、
ひときわ煌々と光を放つ数々の結節点を指で示していった。
連載 保坂和志 遠い触覚 第10回 『インランド・エンパイア』へ[8]
ずっと遠くに、彼だけの、世界の予感がある。
コラム ECD 幸福の追求 第10回 ネットは無料(タダ)に限る
「電子書籍」読み終わったらどうするか、考えたことがありますか?
連載 北村道子の人生指南 第10回
photography:間部百合
連載 VIEW VIEW BOOKS[6]読んで描く、真夜中の読書案内
絵:小松聖二 藤谷 治著『ぼくらのひみつ』
コラム「本の中の見たいシーン」小金沢健人 長谷川四郎著『鶴』

参加作家プロフィール(五十音順)