『雪がふっている』レミー・シャーリップ作/青木恵都訳

 東京にも大雪の降った日、たまたま仙台から30分ほど山の方に行った秋保温泉というところを訪れていて、一晩経って朝。窓を開けると一面の雪景色に思わず声が出ました。(その後帰ってくるのが大変だったのだけどそれは別の話。)

 この「一面の雪景色、わー!」って感覚をいつでも追体験できるのが、『雪がふっている』という絵本。
 作者のレミー・シャーリップは、日本では『よかったねネッドくん』などの絵本が翻訳されていますが、他にも多くの作品があり、いくつかは非常に実験的です。
 中でも特別なのが1957年に発表された『IT LOOKS LIKE SNOW』。昨年、青木恵都さんの訳、セキユリヲさんの装丁で発行されたものが、この『雪がふっている』です。
 雪のようにちょっと湿り気のあるフッかりした真っ白なページ。その下の方に、
「そとは 粉雪が舞い いちめんの銀世界 その さむいことといったら!」次のページには「そんなときだって 氷に穴をあけて 魚つりができるし」「スケートや スキー そりあそび 雪がっせんだってできるさ」
 などという言葉のみが書かれています。でも、しばらく目を凝らすと、確かに雪の中にその景色が見えてきます。

 雪かきの手を休めて現実逃避するには最高の絵本でした。