「世界の果ての本屋さん」ナカムラクニオ

 このコーナーの読者なら、初めての土地を訪れた時にまずどこに行くかというと、それは本屋さんということでOKかと思います。セレクトの効いたイケてる本屋ももちろんいいけれど、本当にその土地のことが知りたいなら、みんなが行くような書店の方がいいのかもしれません。
 
 DOTPLACEというウェブサイトで連載されていた、ナカムラクニオさんの「世界の果ての本屋さん」は、世界の、まさに特別じゃない書店を探した記録です。彼の大好物は、空港にある書店のようなフラットで雑多なところ。でも、決して退屈ではありません。
 第1回目が「パプアニューギニア編」。その後も「ニカラグア編」「ヨルダン編」「ボリビア編」と、辺境を訪れ続けます。
 ニカラグアでは、本は高級品で、町で一番大きな本屋でも本はわずか20種類、全部で50冊ほどしか在庫が無かったそうです。3ケ月に1冊くらいしか本は買えないというタクシーの運転手が最近買った本が、ニカラグアの国民的詩人「ルベン・ダリオの詩集」というのだからなんとも意識が高いというか。一方、ドバイでは、置いてある雑誌がいちいち「高級志向」なのに驚きます。
 ビッグマックの価格を比べればそれぞれの国の物価がわかるなんて話がありますが、本もどこにでもあってしかも国ごとの文化もわかるのがいいところ。
 平積みになっているベストセラーや、売れている雑誌の表紙モデルを通じてその国を見る、まさにシティガイドだと思いました。