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患者=いとうせいこう + 主治医=星野概念(精神科医)による、対話のカタチをした薬。 本書は、いとうせいこうさんが普段から患者として通う、精神科の主治医・星野概念さんとの診療の模様を伝えたい、そんな思いから始まった対談集です。 いとうさんの悩みはもちろん、精神医療の基礎、診療のシステム、そして星野さんの悩み、さらにはネットにおけるスピード感への危惧、ふたりが抱える社会への不安へ話は進みます。 〈目次〉 ●1. 怪我なら外科、つらい気持ちなら精神科。行ってみよう。 その1 診察室の話をみんなに伝えたかった その2 精神科には行きづらい、なんて思わないでほしい その3 話を聞く、聞いてもらう、ってどういうことだろう? その4 わたしたちは、なんでこんなことにハマり、さいなまれるんだろう? ●2. 精神科にはどんな医師がいて、どんなことをしてくれるんだろう? その1 治療、医師、症状のエトセトラ その2 星野さんはなんでお医者さんになったんだろう? その3 精神科にはプロがいる。安心して大丈夫 その4 「物忘れがひどい」すら親身に診察する。精神科医のできること ●3. みんなも辛くないのかな? その1 地味で素朴な救い、ラブ その2 映画、小説、お笑いが社会にもたらすもの その3 ゆっくりいこう、小さく話そう その4 二人きりでお茶をするように === 星野 ―― いとうさんの悩みを掘り下げるのを公開することで、何かの参考になったり、ホッしたりする人が少なからずいると思うんです。(中略)これはいとうさんが思ってるより、すごいことですよ。 いとう ―― よしわかった、自信持つわ、俺(笑)。 星野 ―― 「あっ、いとうせいこうもカウンセリング通ってるんだ!」って思う人、絶対いると思うんですよ。それがとても大事で。 いとう ―― 「そういうの、当たり前なんだ!」 みたいなね。 (本文より) === もう我慢を大切にするのはやめよう。 怪我をしたら外科へ行くような単純さで、つらいなら精神科へ行こう。 [著者プロフィール] ・いとうせいこう 1961年、東京都生まれ。編集者を経て、作家、クリエーターとして、活字・映像・音楽・舞台など、多方面で活躍。 『ボタニカル・ライフ ―植物生活―』で第15回講談社エッセイ賞受賞。 『想像ラジオ』が三島賞、芥川賞候補となり、第35回野間文芸新人賞を受賞。 他の著書に『ノーライフキング』『鼻に挟み撃ち』『我々の恋愛』『どんぶらこ』『「国境なき医師団」を見に行く』『小説禁止令に賛同する』など。 ・星野概念 (ほしの がいねん) 精神科医・ミュージシャンなど。主な連載に、「めし場の処方箋」(Yahoo!ライフマガジン)、「本の診察室」(雑誌「BRUTUS」)など。 音楽活動は、コーラスグループ星野概念実験室、ユニットJOYZ、タマ伸也氏(ポカスカジャン)とのユニット「肯定s」の他、□□□のサポートギターなども。 著者:いとうせいこう 星野概念 構成:トミヤマユキコ ブックデザイン:吉岡秀典(セプテンバーカウボーイ) カバーイラスト:オオクボリュウ 定価:本体価格1500円+税 ISBN 978-4-89815-473-1 2018年発行 仕様[四六判/248ページ/並製]